「マイホームが欲しいけど、土地探しからだと大変そう…」 「新築は予算的に厳しいし、中古住宅は古くてイメージと違うかも…」
そんな悩みをお持ちのあなたに、おすすめしたいのが、既存物件をリノベーションして理想の住まいを手に入れる方法です! 近年注目を集めているのが、中古住宅のリノベーション。
人口減少社会と言われる現代では、「家余り」が進む一方。そんな「余った家」を「安く買ってリフォームして貸し出す」 という戦略もありますが、特に地方ではそういった戦略が長続きしない可能性も高いのが現状です。
せっかく気に入った物件を見つけたなら、賃貸に出さずに 自分自身で住むという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか?
今回は、中古戸建てをリノベーションして、 自分だけの理想の住まいを手に入れるための具体的な方法をご紹介します。
さらに、コストを抑えたい方向けに、 「クラフトマン方式」というリノベーション方法も詳しく解説していきます。 賃貸暮らしからの卒業を夢見ている方は、 ぜひ最後まで読んでみてください!
直接職人を手配する!「クラフトマン方式」で叶うコスパの良いリノベーション

リノベーションと聞くと、多くの人はまずリフォーム業者を選んで、その業者にすべてを依頼することを思い浮かべるのではないでしょうか?
この方法では、
- 最初に業者を決定し、
- その後何度も営業担当者と打ち合わせをしてイメージを固め、
- 最後に発注、
という流れになるでしょう。
このやり方には利点もありますが、実際には
「発注者→リフォーム業者→工事会社→工事職人」と、
関わる人が多くなることで意見の食い違いが起こることがあります。また、中間に入る人たちの手数料がかかり、費用が高くなるという欠点もあります。
ここでご紹介したいのが「クラフトマン方式」です。
「クラフトマン方式」では、自分で職人を直接探して依頼するため、余計な手続きが省けます。これにより、無駄なコストを削減でき、意思の疎通もスムーズになりやすいのです。
具体的には、以下の手順で進めていきます。本記事では、実際の物件を例に取りながら、詳しく解説していきます。
クラフトマン方式で【神奈川県相模原市緑区】の賃貸戸建てをリノベーションしてみたら…

ここからは、実際の物件をクラフトマン方式でリノベーションする際の具体的な手順についてご紹介していきます。
【クラフトマン方式の手順】
- 不動産物件サイト「楽待」で中古物件を選ぶ
- クラフトマンの「【150工程】自動見積りシミュレーター」で価格を調べる
- 住宅ローンを検討する
- 「ツクリンク」で職人を探す
- 職人と打ち合わせをする
- 工事を手配し、仕上がりの品質とスケジュールを管理する
この流れを押さえれば、スムーズにリノベーションを進めることができます。これらの手順を一つずつご説明します。
【手順1】:不動産物件サイト「楽待」で中古物件を選ぶ
まずは、不動産物件サイト 「楽待」(https://www.rakumachi.jp/) を使って、リノベーションに適した中古物件を探します。「楽待」は、全国の不動産会社とネットワークを構築し、特許取得の独自メールサービスを活用して 非公開物件を紹介しているのが特徴です。

今回は、神奈川県で3000万円以下の物件を探してみましょう。検索の流れは以下のとおりです。
- 左上の「収益物件を探す」をクリック
- 価格「3000万円以下」、地域「神奈川県」などの条件で検索
- 物件種別には「戸建て賃貸、賃貸併用住宅」にチェックを入れる

該当物件の中から今回取り上げるのは、神奈川県相模原市緑区の以下の物件です。



- 所在地:神奈川県相模原市緑区小渕
- 交通アクセス:JR東日本 中央本線 藤野駅 徒歩6分
- 建物構造:木造
- 築年数:1980年07月 (築45年)
- 建物面積:112.76㎡
- 土地面積:324.00㎡ 公簿
- 現状:賃貸中
この物件は、JR中央本線の藤野駅から徒歩わずか6分という便利な立地にあり、しかも324㎡もの広々とした敷地を持っています。また、都心から電車で約1時間の距離にあるのも魅力のひとつです。
⭕️上記物件のメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
---|---|---|
🏠 立地・環境 | JR藤野駅徒歩6分 → 通勤・通学が便利 | 郊外エリアのため、商業施設が少なめ |
自然が豊かで静か → ゆったりした暮らしができる | 都市部に比べると、車移動が必要な場面が多い | |
広い土地324㎡ → 庭や駐車場を自由に使える | 広い分、維持管理(草刈り・除雪など)が必要 | |
🏡 建物・リノベのしやすさ | 112.76㎡の広々とした空間 → ファミリー向け | 築45年のため、耐震・断熱性能が低い可能性あり |
リノベーションで間取り変更が自由! おしゃれなデザイン住宅が可能 | リノベ費用がかかる(目安:数百万円~) | |
木造なのでDIYや改修がしやすい | シロアリ被害や劣化がある場合、補修費用が増えることも | |
💰 費用・コスパ | 中古×リノベで新築より安く理想の家が実現! | 購入費+リノベ費を合計すると、割高になる場合も |
補助金制度(耐震・断熱リフォームなど)を活用できる | 補助金の対象要件を満たさないと受け取れない | |
固定資産税が比較的安い(築古のため) | ローンが組みにくいこともある(金融機関の審査次第) | |
🏡 賃貸中の活用方法 | 賃貸契約が続く間は家賃収入を得られる | すぐに住めない(賃貸契約終了を待つ必要あり) |
これらのメリット・デメリットを考慮すると、以下のような方々にオススメできるのではないでしょうか?
✓ 駅近&自然のある暮らしを両立したい人
✓ 自分好みにリノベして、広々と暮らしたい人
✓ 新築よりコスパよく、おしゃれな家を作りたい人
✓ 駐車場・庭・趣味スペースがほしい人
✓ 賃貸収入や補助金を活用して、お得に住みたい人
築45年と年数は経っていますが、 「リノベ×広い土地×駅近」 の条件がそろったこの物件なら、新築より安く、おしゃれで快適な住まいが実現できます!
【手順2】:クラフトマンの「150工程自動見積りシミュレーター」で工事価格の概算を調べる
次に、リノベーションにかかる 工事費用の概算 を調べます。こちらにはクラフトマンの「【150工程】自動見積りシミュレーター」 を活用します。
クラフトマン 自動見積りシミュレーター
https://www.craftsman.fun/simulation1/
このシミュレーターを使うことで、簡単に おおよその工事費用を算出できます。今回は水回り(住宅設備工事)と外構をリノベーションすると想定してみましょう。
今回の戸建ては、土地面積が324㎡とあるので、シュミレーターの敷地面積(㎡)の欄に324と入力します。

そうしますと、「建築面積:129.6」(1階の面積)、「延べ床面積:259.20」(フロアの合計面積)が出ます。ここでの「延べ床面積:259.20」は、敷地に容積率(0.8)をかけたもので、いわば「最大の延べ床面積」となります。

楽待の表示では「建物面積=延べ床面積」を指していますので、自動計算で出てきた「延べ床面積:259.20」のところに「112.76」と入力します。

「内装工事」や「外装工事」はこの「延べ床面積」(1階と2階のフロアの合計)に応じてコストが算出されます。今回の「水回り(住宅設備工事)」と「外構」のコストで、「個数に応じて算出」している項目では面積による変動はありません。
続いて、この状態で下にスクロールし、K.住宅設備工事の箇所を見ると、次のように表示されます。

住宅設備工事の合計費用は、1,675,000円になりました。
続いて、O.外構工事のところに必要な数量を入力してみると、以下のように金額が表示されます。


外構工事の合計費用は、1,795,500円になりました。
住宅設備工事+外構費用の合計は3,470,500円になりました。
- 実際の工事費用は発注内容や設備のグレードによって変動する可能性があります。
- より正確な見積もりを得るには、職人との打ち合わせが必要です。
以下のステップ(手順4)では、リノベーション工事を依頼する職人や業者を選んでいくわけですが、職人たちと詳細な打ち合わせを行い、工事の具体的な内容を詰めていきます。
【手順3】:住宅ローンを検討する
リノベーションを行う際は、物件購入費用と工事費用を合わせてローンを利用することで、無理なく理想の住まいを手に入れられます。
今回は、中古住宅をリノベーションして、自分で住むことを想定してローンのシュミレーションをしてみました。
物件の販売価格が890万円、リノベーション費用が347万円として、1240万円を借り入れる計算とします。
ここでは「金利:2% 返済期間:10年」で計算してみます。
ローンの計算にはSUUMOの「住宅ローン 支払額シミュレーション」を使用します。
- 借り入れ金額:1240万円
- 金利:2%
- 返済期間:10年
算出結果は、
- 毎月の支払額:11.4万円(ボーナス払いなし)
となりました。
- この物件の大きな魅力は、購入価格が手頃であること。さらに、クラフトマン方式を活用することでリノベーション費用を抑えつつ、理想の住まいを手に入れられます。
- 自分で住む場合には、トータルコストを低く抑えられるため、毎月の負担を軽減し、早期にローンを完済できるという大きなメリットがあります。
【手順4】:「ツクリンク」で職人を探す
次に、リノベーション工事を依頼する職人や業者を探します。今回は、建設業界向けのマッチングサイト「ツクリンク」を利用します。
ツクリンク公式サイト
https://tsukulink.net/
ツクリンクでは、会員登録をしなくても職人を探すことが可能です。 手順は以下のとおり。
- メニューバー上の「協力業者募集」をクリック
- 地域で「東京」を選択
- 工事種別で「内装仕上工事業」をチェック
- 表示された業者の中から、いくつかをピックアップ
今回のシミュレーションでは、以下の3者に見積もりを依頼してみます。
- Aさん(一人親方/個人事業主)
- Bさん(一人親方/個人事業主)
- C社(工事業者)
次に職人の中から発注先を選びます。
【手順5】:「ツクリンク」で見つけた職人から相見積もりを取る
リノベーション工事の発注では、通常 「発注者 → リフォーム業者 → 工事会社 → 工事職人」 という流れになりますが、
クラフトマン方式では「発注者 → 工事職人」 となるため、
金額やスケジュールの調整がしやすく、柔軟な対応が可能 なのが大きなメリットです。
これは 発注者・職人の双方にとってメリットがある ため、見積もりの際にしっかり伝えておきましょう。
⭕️相見積もりの際に確認する4つのポイント
職人に見積もりを依頼する際は、以下の4つの点を確認しましょう。
- これまでの内装工事の経験(件数 or 年数)
- 工事期間は何日かかるか?
- 廃材処分の対応は可能か?
- 建材の仕入れルートはあるか?
職人とは 「業務委託契約」 での発注となるため、特に 「何日かかって、いくらかかるのか?」 を明確に把握することが重要です。
相見積もりを取ったうえで、最も条件に合う職人を選びます。
クラフトマン方式のメリット・デメリット
クラフトマン方式は、発注者が直接職人と契約し、リフォームを進める方法です。コストを抑えられ、自由度が高い一方で、職人とのやり取りや工事管理が重要になります。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
メリット
⭕️【コストを抑えられる】
- 一般的なリフォームでは、「発注者 → リフォーム業者 → 工事会社 → 職人」といった流れになるため、中間マージンが発生
- クラフトマン方式では「発注者 → 職人」と直接契約するため、余計なコストを削減できる
⭕️【スケジュールの柔軟性】
- 職人と直接やり取りできるため、リフォームの進行を自分の都合に合わせやすい
- 工程を細かく調整できるので、追加工事や修正も比較的スムーズ
⭕️【施工内容の自由度が高い】
- 自分の希望をダイレクトに伝えられるため、細かい仕様変更が可能
- 既製品ではなく、オーダーメイドの仕上がりにこだわることもできる
デメリットと対策
❌️【職人と意思疎通が難しい場合がある】
→施工ミスや仕上がりのズレを防ぐため、以下のポイントを意識しましょう。
- 要望は具体的に伝える(スケッチや建材の銘柄を事前に用意)
- 施工実績を確認する(過去の施工写真を見せてもらう)
- その場で疑問を解消する(不明点は遠慮せず質問)
❌️【工事管理を自分で行う必要がある】
→工事の進行や品質チェックも発注者の役割になります。以下のポイントにも注意しましょう。
- 工事スケジュールを職人と共有(工程をしっかり確認)
- 支払い条件を明確に(可能なら一部前払いで信頼関係を築く)
- 必要ならクラフトマンのサポートを活用(管理をスムーズに進める)
まとめ
近年、中古住宅をリノベーションして理想の住まいを手に入れる方法が注目されています。人口減少社会において「家余り」が進む中、手頃な価格で既存の物件を購入し、それらを自分好みにカスタマイズしたならば、貸し出すだけでなく、自分で住むというのも良い選択です。
リノベーションには「クラフトマン方式」を取り入れることで、直接職人を選び、自分の要望をダイレクトに伝えながらリノベーションを進められるため、コストを抑えられるメリットがあります。
理想の住まいを手に入れたい方、特に賃貸から卒業したいと考えている方は、気に入った物件を見つけたならば、ぜひリノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。この方法を通じて、より自由で自分らしい生活空間を作り出すことができますよ!
(執筆者:yuffy)
(企画・構成:CraftLife)
※本記事は、リノベーションのコスト・シミュレーションおよび「クラフトマン方式」による発注スキルの向上を主題としたもので、物件の購入を勧めるものではありません。また、CraftLifeでは不動産の仲介はいたしません。
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