建設業は、なぜ「子供に人気のない」仕事になってしまったのか

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 建設業が、子供や若者に人気がないと言われて久しいです。
 人気がないどころか、「キツイ・きたない・危険」の3K仕事と言われ、できれば避けたい職業と
言われているようです。
 「キッザニア東京」などの職業体験イベントでも、盛り上げようという空気はあるものの、
子どもたちの意識に浸透しているとは言い難いですね。

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「底辺の職業」の上位に上げられるという不名誉なニュースも

 しかも、土木作業員が「底辺の職業」の1番目に上げられるという不名誉なニュースも耳にしました。指名手配犯が藤沢の工務店の土木作業員だったという報道もあり、プラスのイメージにつながるようなニュースがないのも事実です。

 しかし、建設業の中では「土木」や「基礎工事」は、社会のインフラにとって不可欠な「エッセンシャルワーク」です。インフラの安全には、高度な技術が採用されています。社会の「最重要仕事」であることを強調しておきたいです。
 橋梁や高層ビルだけが重要インフラではありません。我々の生活に欠かせない「水道」のインフラは、地震などで損傷すれば、その日から生活に大きな影響がでます。災害が起こると、電気やガスは比較的早く復旧するが、水道の復旧が最も遅くなるのは「能登半島地震」で理解されるようになったと思います。

江戸時代に人気があった3大職人は「大工・鳶・左官」だった

 華やかな仕事に目を向けるのも良いですが、地味だがかかせない「建設・インフラの仕事こそカッコいい」という風潮を作っていきたいと切に思います。
 もう200年以上前の話になりますが、江戸時代は「ほぼ大工のみ」で家を作っていました。大工の腕いっぽんで家を作っていた。その意味では舞台の主役です。周辺の工事も含めると、江戸の3大職人は「大工・鳶・左官」だったと言われています。その中でもっとも人気のある職業は「鳶」だったといいます。

インフラを下支えする仕事が「カッコいい仕事」だと言われるようになってほしい

 時代が違うと言われてしまえばそれまでですが、「大工・鳶・左官」が江戸時代の生活のインフラを下で支えていたのは間違いありません。
 そんなインフラの下支えの仕事が「カッコいい仕事」だ、と見直される時代になればいいなと思っています。