外装工事 ─外装で使われる素材は、窯業系・金属系・樹脂系サイディングのほか、モルタル、タイル、レンガ、ALC、木材など多くの種類がある─

F. 外装工事
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「サイディング」は工場生産品であるため品質が安定している

 外装については、本サイトの見積もりでは、施工が比較的容易で工期が短い「窯業系サイディング」を採用しています。
 外装で使われる素材には、モルタル、タイル、レンガ、ALC、木材のほか、窯業系・金属系・樹脂系サイディングなど、実は結構たくさんあります。

「セメントモルタル」「しっくい」「土壁」「タイル」「レンガ」で施工することを、「湿式(塗り壁)工法」と呼びますが、現在は主流ではありません。
「塗り壁」とはすなわち「左官工事」で、モルタルや漆喰をコテやローラーで重ねて仕上げることですが、時間と手間がかかります。
それに対して、窯業系・金属系・樹脂系サイディングは、「乾式(張り壁)工法」と呼ばれますが、施行が比較的容易なのが特徴です。

一般的な施工方法は、土台水切りの設置、透湿防水シート張り、その上に胴縁を貼り通気スペースを
確保し、サイディングを貼り合わせていきます。

サイディングは工場生産品であるため、品質が均一で種類が豊富です。窯業系サイディングの中には、本物の石やタイルのような風合いに仕上げた商品もあり、金属製サイディングにも意匠に工夫を凝らしたものが増えてきました。

「壁塗り工法」とは ─かつて土壁に使用された「荒木田土(あらきだつち)」

なお、これは「左官工事」に分類されていますが、塗り壁については、「仕様書」には、ラス下地の上にモルタルを塗る「壁塗り工法」や、「せっこうプラスター」や「繊維壁材」を塗る施工についての記述もあります。

モルタルの外壁は、1923年の関東大震災で東京が焼け野原になって以降、普及していったようです。戦後の「昭和26年」の仕様書を見ると、すでに「土壁」から「モルタル塗り壁」が普及していた様子がうかがえます。

また、「荒木田土(あらきだつち)」を使った「土壁塗り」も紹介されています。
関東の荒木田(今の荒川区から埼玉県付近)の土は粘土質が強く、乾燥後の硬化状況が良いと言われ、
土壁の代表的な名称となりました。
小舞下地と言って、篠竹(しのたけ)と真竹(まだけ)を35ミリから45ミリの間隔で、貫が入った壁に縦横に編んでいくということです。
建設地の近くにある「土」や「竹」を使って土壁を作っていた時代の話です。
さすがに、このような土壁仕上げは「伝統工法を継承する講習会」にでも参加しないと、現在は触れる機会がないのではないかと思います。

外装工事の手順

手順をまとめると以下の通りです。

1.土台水切りの設置
2.透湿防水シート
3.胴縁の設置(通気スペースの確保)
4.サイディング張り

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