リモートワークでの働き方が広まる近年。都心部から離れる人は増えてきています。「中古住宅を購入して、自分好みに自由に改築したい」と考える人も少なくはないでしょう。
しかし、いざ中古物件を購入しようとしても、「どの物件を選べばいいのか」悩んでしまう人は多いです。「費用がいくら必要なのか」など、ほかにも気になる点はたくさんあると思います。
そこで今回は、不動産物件サイト「楽待」での中古物件の選び方や、リノベーションの進め方について紹介します。リノベーションの流れを「クラフトマン方式」で紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
【手順1】不動産物件サイト「楽待」の中古物件で選ぶ
まず始めに、不動産物件サイト 「楽待」(https://www.rakumachi.jp/) を使って、中古物件探しをします。楽待は株式会社ファーストロジックが運営する不動産投資情報サイトで、物件が掲載されたタイミングで、新着物件通知をしてもらえるのが特徴です。

今回は、東京都で3,000万円以下で購入できる物件を探してみます。検索の流れは以下のとおりです。
- 左上の「収益物件を探す」をクリック
- 「都道府県(東京)」「物件種別(戸建賃貸)」「価格(3,000万円以下)」をそれぞれ入力する
- 検索ボタンをクリックする

検索した結果、以下の物件がヒットしました。検索画面にはフリーワードを入力できるスペースもあり、地域(狛江市)を絞って検索もできます。
物件情報
- 販売価格:1,580万円
- 所在地:東京都狛江市駒井町1-15-19
- 交通アクセス:小田急小田原線 狛江駅 徒歩16分
- 種類構造:木造
- 築年月:1963年02月 (築63年)
- 建物面積:61.50㎡
- 土地面積:88.75㎡ 公簿
- 間取り:3DK
- 階層:2階建て
特徴1:比較的安価な販売価格
都心部から離れているとはいえ、東京都の一軒家を1,580万円で購入できます。リフォーム費用を加味しても、新築より費用を抑えやすいです。
特徴2:最寄駅から徒歩16分
最寄駅から徒歩16分と少し歩きますが、普段使いができる距離です。むしろ、最寄り駅から離れていることで、電車の音を気にせず静かに過ごせます。
特徴3:3DKと2階建て
3DKの部屋数が多めな物件です。2階もあるため、家族で入居しやすいといえます。一人暮らしであっても、用途ごとに部屋を分けて利用しやすいです。
欠点:築60年以上
築60年以上の物件であり、全体的にリフォームを検討すべき時期です。リフォームを検討したうえでの購入ではありますが、予定外の箇所もリフォームが必要となる可能性があります。
【手順2】クラフトマンの「【150工程】自動見積りシミュレーター」で価格調査をする
リフォーム費用は、クラフトマンの「【150工程】自動見積りシミュレーター」で調べることができます。
シミュレーションはこちら
今回は、「内装工事」と「住宅設備(キッチン・バスなど)」をリフォームするとしてシミュレーションしてみましょう。
まずは、敷地面積の入力です。検索した物件は「88.75㎡ 」でしたので、敷地面積の欄に「88.75」と入力をします。

敷地面積を入力した結果が以上の通りです。楽待の表示では「建物面積 = 延べ床面積」ですので、延べ面積の欄を検索した物件の建物面積である「61.50」に変更します。

次に、住宅性能を入力します。検索した物件は2階建てですので、部屋数と合わせてそれぞれの欄に入力していきます。

もし、一戸丸々リフォームする場合は、約1,400万円かかることがわかります。販売価格(約1580万円)と合わせて考えると、約3,000万円でリフォームが可能といえるでしょう。
住宅性能まで入力したら、サイトをスクロールして、リフォームする項目(内装工事・住宅設備)を入力します。


内装工事の合計金額は、963,476円になりました。
同じように、住宅設備(キッチン・バスなど)の項目も確認してみます。


住宅設備の合計費用は、1,675,000円になりました。
そして、両方の費用を合わせた合計費用が、以下の金額となります。

内装工事 + 住宅設備工事の合計金額は2,902,324円です。
注意点
- 実際の工事費用は発注内容や設備のグレードによって変動する可能性があります。
- より正確な見積もりを得るには、職人との打ち合わせが必要です。
以上のシミュレーションを基に、以下のステップである「住宅ローンを検討」や「職人と打ち合わせ」を行っていきます。職人たちと詳細な打ち合わせを行い、工事の具体的な内容を詰めてください。
【手順3】住宅ローンを検討する
中古物件でも、不動産は販売価格が高いです。そのため、物件を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的といえます。
住宅ローンの返済額は、SUUMOの「住宅ローン 支払額シミュレーション」を利用するとわかりやすいです。
実際に、物件の購入とリフォーム費用として「物件価格2,000万円、金利2%、返済期間20年」でシミュレーションしてみます。
シミュレーションはこちら
- 物件価格(借り入れ金額):2,000万円
- 金利:2%
- 返済期間:20年

以上の条件で試算すると、毎月の支払額は「10.1万円(ボーナス払いなし)」であることがわかります。
試算した結果、支払いが難しそうなら返済期間を長くするなどをして、支払いが負担にならない計画を立ててみてください。
【手順4】「ツクリンク」で職人を探す
住宅ローンの計画も立てたら、リノベーション工事を依頼する 職人や業者を探します。職人や業者は、建設業界向けのマッチングサイト 「ツクリンク」で探すことが可能です。
検索サイトはこちら

ツクリンクには会員登録がありますが、会員登録しなくても、職人を探すことができます。ツクリンクにアクセスし、以下の手順で行ってみてください。
- メニューバー上の「協力業者募集」をクリック
- 地域で「東京」を選択
- 工事種別で「内装仕上工事業」をチェック
- 表示された業者の中から、いくつかをピックアップ
【手順5】職人と打ち合わせをする
リフォームを依頼する際は、通常「発注者 → リフォーム業者 → 工事会社 → 工事職人」 という流れになりますが、クラフトマン方式では「発注者 → 工事職人」 となります。
仲介が少ないことから費用やスケジュールの調整がしやすく、柔軟に対応できるのが、クラフトマン方式のメリットです。
クラフトマン方式は、仲介が少ないことから職人にもメリットがあります。双方にとってメリットがありますので、見積もりの際にしっかり伝えておきましょう。
相見積もりの際に確認する4つのポイント
職人に見積もり依頼をする際は、以下のポイントを確認するといいです。
- これまでの内装工事の経験(件数 or 年数)
- 工事期間は何日かかるか?
- 廃材処分の対応は可能か?
- 建材の仕入れルートはあるか?
職人とは 「業務委託契約」 での発注となるため、特に「施行日数」と「費用」について確認をしてください。
そして、複数の職人に相見積もりをしたうえで、最も条件に合う職人を選びましょう。
クラフトマン方式のデメリットと対策
直接職人と契約する場合、発注に慣れていないことから、発注者の意図が職人に正しく伝わらない可能性があります。
考えの行き違いが生じないよう、職人とのコミュニケーションはしっかり行うようにしてください。
職人とやり取りする際の注意点
発注者の考えをしっかり伝えるためにも、以下の点について意識してみてください。
- 要望を明確に伝える(どのようにリフォームしたいのかを具体的に)
- 可能ならスケッチや建材の銘柄を事前に用意
- 分からないことはその場で質問する
- 実績がはっきりしている職人を選ぶ
- これまでの施工実績の写真を見せてもらう
- 支払い条件を明確にする(可能であれば一部前払いを検討)
初めてだと職人任せにしてしまう人もいますが、あとで後悔しないよう、こちらの要望はしっかりと伝えるようにしましょう。
発注後の管理について
工事の発注や工事進行の管理については、クラフトマンがサポートします。リフォームが初めての人も、安心して相談をしてみてください。
まとめ
リフォームやリノベーションの魅力は、自分好みにできる点も挙げられます。自分で計画し改築した物件は、思い出深い住まいとなるでしょう。コストを抑えるためだけではなく、生活や趣味に合わせた住まいが欲しい人にも、中古物件のリフォームやリノベーションはおすすめです。
リフォーム会社や工務店に依頼をするのも良いですが、クラフトマン方式で発注をすれば、リフォーム費用を抑えることができます。直接依頼をすることから、自分の意見を伝えやすいのも特徴といえるでしょう。
リフォームを成功させるポイントは、物件選び・資産運用・職人選びの3つです。本記事で紹介したポイントや手順を基に、ぜひリフォームを計画してみてください。
(執筆者:haduki)